Vol.8 産後美尻ダイエット by.山田光敏
この本を選んだ理由
下半身を鍛えるにあたり、通常時と産後で気を付けるべきことを学びたいと思ったから
概要
妊娠・出産における体の変化のメカニズムの説明と、産後三カ月で本書のエクササイズを行うことのメリットが詳しく説明されている
また、産後の体を労わってよい理由が理論的に記されている
学んだ事
- 産後体型が崩れる3つの原因
- 下半身痩せと産後ケアの違い
骨格・筋肉・体液が変化するために産後は体型が変化してしまう。
産道から胎児がでてくるために骨盤がひらく。徐々に大きく育つ胎児がお腹にいるため、重心がかわり、利用する筋肉が変わる。出産時の出血に備えて血液が薄く量が増えるため、浸透圧で細胞から発生する老廃物を排出することが困難になる。
これらを10カ月ほどの長い期間を経て変化するので、体に恒常性ができ、妊娠期の状態を保とうとしてしまう。
下半身を引き締めるために注目する筋肉や骨格は妊娠前後であまり変わらない。
骨盤・中臀筋・骨盤底筋群などだ。
しかし、妊娠前後では筋肉の状態は明らかに異なる。
出産ではあらゆる筋肉を損傷しているため、巷の激しい筋トレやエクササイズは筋肉の回復を妨げ、時には損傷した状態を是とし保ってしまうことさえある。
よって、産後のケアでは、10ヵ月かけて整えた構造と出産で傷ついた筋肉を回復するために、ゆっくり刺激を与える必要がある。
また、脚痩せのマッサージなどでは緊張した筋肉をほぐす事が多いが、出産では筋肉が弛緩している筋肉も多いため、ほぐす・引き締める・整える等パーツ毎に目的をもってケアをすることが大切である。
感想
「自分のことよりも子供優先」があたり前に思われています。実際はこどもがかわいくて自分のことを後回しにしてしまったり、家事の手を抜くと罪悪感が募ります。
妊娠・出産はたくさんの奇跡が積み重なったとても幸せなものだと思われいるのに、その奇跡を起こした体を労わるのは贅沢だとする風潮があるのは不思議ですね。
本著では、そんな幸せな奇跡を体験した体を大切に慈しんでよいのだ、むしろ必要なのだという理由が論理的に記されています。
産後の体をケアすることで、母乳の出がよくなる理由、産後鬱が発生しづらくなる理由、子供の夜泣きが減る理由がとても分かりやすく書かれています。
本著を手に取った時は「育児も家事も美容もさぁ頑張るぞ!」と意気込んでいましたが、読み終わる頃にはもっと肩の力が抜けて、できることから始めてみようとゆとりが生まれたように思います。
当初の目的とは外れましたが、このタイミングで読んでよかったです。